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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

消費税と診療報酬

東京福祉大学・大学院教授 喜多村悦史

2013年3月15日号

 1年後の14年4月から消費税率が3%上がって8%になる。課税と非課税の入り混じる医療分野では、その際の「対応」を巡って喧しい議論が繰り広げられている。 日本医師会の主張をかいつまめば次のようになる。「社会保険の診療報酬に対して消費税は非課税だから、保険医療機関には申告や納付の義務がない(自由診療分があれば別)。しかし、病院が使用する医薬品、医療材料、医療器具、病院用建物の取得費用、各種の業務委託に要する費用は課税対象だから、病院はそれらに関する消費税を上乗せして経費支払いしている。これは病院にとって謂れのない支出であり、一種の損税である。『非課税』というからには、病院はいっさい消費税に関わる負担を免れるのでなければおかしい」。 現行制度上は、消費税3%導入時(89年)と3%から5%への引き上げ時(97年)に、それぞれ0.76%と0.77%の診療報酬引き上げ...  1年後の14年4月から消費税率が3%上がって8%になる。課税と非課税の入り混じる医療分野では、その際の「対応」を巡って喧しい議論が繰り広げられている。 日本医師会の主張をかいつまめば次のようになる。「社会保険の診療報酬に対して消費税は非課税だから、保険医療機関には申告や納付の義務がない(自由診療分があれば別)。しかし、病院が使用する医薬品、医療材料、医療器具、病院用建物の取得費用、各種の業務委託に要する費用は課税対象だから、病院はそれらに関する消費税を上乗せして経費支払いしている。これは病院にとって謂れのない支出であり、一種の損税である。『非課税』というからには、病院はいっさい消費税に関わる負担を免れるのでなければおかしい」。 現行制度上は、消費税3%導入時(89年)と3%から5%への引き上げ時(97年)に、それぞれ0.76%と0.77%の診療報酬引き上げが

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