医薬経済オンライン

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はじめに

2013年3月15日号

 東日本大震災直後、その現場に入り、避難所や病院を見て回った。白衣を着た医師が、ありがたかった。無精ひげを生やした男性医師、後ろ髪がほつれた女性医師がひたすら眩しく見えた。だが、その陰では医薬品を運んだ医薬品卸の男たちがいたことを忘れてはならない。暗闇のなかで倉庫から医薬品を搬出した製薬企業の従業員たちもいた。自分の薬局を顧みずに避難所を回った薬剤師たちの努力があった。ほとんど寝られず風呂にも入れず、彼らは医薬品を守り続けた。停電・断水・ガソリン不足という最悪の状況のなかで、誰に褒められることもなく、なぜそこまで頑張れるのか。それを尋ねたとき、担当者は挑戦するような目つきで言った。「おれたちがやらないと、だれがやるんすか」 震災の現場で、医薬品を使うのは確かに医師だが、薬がなくては患者を救うことはできない。来るべき南海トラフ巨大地震への...  東日本大震災直後、その現場に入り、避難所や病院を見て回った。白衣を着た医師が、ありがたかった。無精ひげを生やした男性医師、後ろ髪がほつれた女性医師がひたすら眩しく見えた。だが、その陰では医薬品を運んだ医薬品卸の男たちがいたことを忘れてはならない。暗闇のなかで倉庫から医薬品を搬出した製薬企業の従業員たちもいた。自分の薬局を顧みずに避難所を回った薬剤師たちの努力があった。ほとんど寝られず風呂にも入れず、彼らは医薬品を守り続けた。停電・断水・ガソリン不足という最悪の状況のなかで、誰に褒められることもなく、なぜそこまで頑張れるのか。それを尋ねたとき、担当者は挑戦するような目つきで言った。「おれたちがやらないと、だれがやるんすか」 震災の現場で、医薬品を使うのは確かに医師だが、薬がなくては患者を救うことはできない。来るべき南海トラフ巨大地震への備え

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