医薬経済オンライン

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製薬工場を止める震度7と津波

2013年3月15日号

 震災時に最善かつ十分な医療を受けられるかどうかは、減災対策を考えるうえで重要な柱となる。患者が集中して修羅場となる病院へ安定的に医薬品を送るには、備蓄だけでは賄いきれない。多くの製薬工場が被災する想定のもとで、どうやって命をつなぐことができるのか。震災対策は道半ばだ。  内閣府は昨年7月の「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」(第5回)で、巨大地震の発生により全国の医薬品出荷額の約半分が影響を受けるとの予想を示した。合わせて工場と病院の間のパイプとなる医薬品卸の拠点の被災も予想され、大量の医薬品が「流通しなくなることが懸念される」と分析している。もし、この懸念が現実になると被災地だけでなく、全国規模で医薬品不足を招くことになる。  東日本大震災では、製薬企業の工場で医薬品の生産が止まり、出荷調整を行う企業が続出した。とくに象徴的...  震災時に最善かつ十分な医療を受けられるかどうかは、減災対策を考えるうえで重要な柱となる。患者が集中して修羅場となる病院へ安定的に医薬品を送るには、備蓄だけでは賄いきれない。多くの製薬工場が被災する想定のもとで、どうやって命をつなぐことができるのか。震災対策は道半ばだ。  内閣府は昨年7月の「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」(第5回)で、巨大地震の発生により全国の医薬品出荷額の約半分が影響を受けるとの予想を示した。合わせて工場と病院の間のパイプとなる医薬品卸の拠点の被災も予想され、大量の医薬品が「流通しなくなることが懸念される」と分析している。もし、この懸念が現実になると被災地だけでなく、全国規模で医薬品不足を招くことになる。  東日本大震災では、製薬企業の工場で医薬品の生産が止まり、出荷調整を行う企業が続出した。とくに象徴的だ

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