東日本大震災が起きたとき、被災地のガソリンスタンドに車の行列ができた。たった10リットルのガソリンを手に入れるために、夜明け前から車で待つ。そんな光景が被災地の各地で見られた。
災害時、水や食料と同様に重要なのがガソリンだ。被災地に食料や衣類、そして医薬品を送るにも、まずガソリンがなければ輸送車が走らない。このため南海トラフ巨大地震が起きた場合も、ガソリンを確保することが医薬品供給の前提になる。
災害時にガソリン不足が起きる原因はいくつかある。まず考えられるのが海外からタンカーで運ばれた原油を精製し、ガソリンや重油、灯油などの石油製品(燃料油)にする「製油所」の被災だ。製油所は全国に26ヵ所あり、東日本大震災では東北・関東の製油所6ヵ所が揺れや津波の被害を受けた。特に仙台製油所(JX日鉱日石エネルギー)は津波に加えて、陸上出荷設備で火災...
東日本大震災が起きたとき、被災地のガソリンスタンドに車の行列ができた。たった10リットルのガソリンを手に入れるために、夜明け前から車で待つ。そんな光景が被災地の各地で見られた。
災害時、水や食料と同様に重要なのがガソリンだ。被災地に食料や衣類、そして医薬品を送るにも、まずガソリンがなければ輸送車が走らない。このため南海トラフ巨大地震が起きた場合も、ガソリンを確保することが医薬品供給の前提になる。
災害時にガソリン不足が起きる原因はいくつかある。まず考えられるのが海外からタンカーで運ばれた原油を精製し、ガソリンや重油、灯油などの石油製品(燃料油)にする「製油所」の被災だ。製油所は全国に26ヵ所あり、東日本大震災では東北・関東の製油所6ヵ所が揺れや津波の被害を受けた。特に仙台製油所(JX日鉱日石エネルギー)は津波に加えて、陸上出荷設備で火災が
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