医薬経済オンライン

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子会社の計画に影落とす住化の苦境

社運賭けたプラント、液晶関連素材で痛手

2013年3月1日号

 大日本住友製薬の親会社であり、アストラゼネカ日本法人にも20%を出資する国内総合化学2位の住友化学が、経営の隘路にはまり込んでいる。海外売上高比率が5割を超えるグローバル経営のお手本とマスコミからもて囃され、国内に目を転じても、お家芸と言える財界活動で悲願の日本経団連会長のポストを射止めるのに成功するなど、世の注目を集めたのはつい3年前だった。  それが一転。今秋に創業100周年を迎える記念の年であるにもかかわらず、傷んだ財務の立て直しと、社運を賭けた中東「ラービグ石油精製・石化プラント」計画への追加出資という二律背反の同時解決を求められている。身の丈を超えた巨額投資の末の台所事業の苦しさは、13年3月期の期末配当が無配という事実を述べるだけで十分だろう。  「こんなはずではなかったのに」──忸怩たる思いは住化の株主や社員だけでなく、05年10月に同社...  大日本住友製薬の親会社であり、アストラゼネカ日本法人にも20%を出資する国内総合化学2位の住友化学が、経営の隘路にはまり込んでいる。海外売上高比率が5割を超えるグローバル経営のお手本とマスコミからもて囃され、国内に目を転じても、お家芸と言える財界活動で悲願の日本経団連会長のポストを射止めるのに成功するなど、世の注目を集めたのはつい3年前だった。  それが一転。今秋に創業100周年を迎える記念の年であるにもかかわらず、傷んだ財務の立て直しと、社運を賭けた中東「ラービグ石油精製・石化プラント」計画への追加出資という二律背反の同時解決を求められている。身の丈を超えた巨額投資の末の台所事業の苦しさは、13年3月期の期末配当が無配という事実を述べるだけで十分だろう。  「こんなはずではなかったのに」──忸怩たる思いは住化の株主や社員だけでなく、05年10月に同社の子

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