補助化学療法も「個別化」の時代
卵巣がん早期で「有用性」を問う“日本初”の試験始まる
(株)薬新 井高恭彦
2013年2月1日号
特定非営利活動法人、婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG、落合和徳理事長=東京慈恵会医科大学教授)が日本初の臨床試験を開始した。早期(病期ステージⅠ)の卵巣がん患者を対象に「術後の補助化学療法は必要かどうか」を問う試験(3020研究)だ。卵巣がん治療は、まず手術。その後、進行度合いにかかわらず「再発抑制」の補助化学療法として抗がん剤を投与する。しかし、こうした治療手順の根拠は、欧米の臨床試験結果である。医療環境や患者特性の違いが効果に影響することを勘案すれば、本来、そっくりそのまま受け入れているのはおかしいのだが、日本では未だに本格的な臨床試験が行われた形跡はない。
そうしたなか、JGOGが日本独自の臨床試験を開始、データ構築に動き出した。向こう10年を見据えた息の長い試験だが、全国53施設が賛同。患者登録が始まった。対象患者を絞り込んで治療効果...
特定非営利活動法人、婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG、落合和徳理事長=東京慈恵会医科大学教授)が日本初の臨床試験を開始した。早期(病期ステージⅠ)の卵巣がん患者を対象に「術後の補助化学療法は必要かどうか」を問う試験(3020研究)だ。卵巣がん治療は、まず手術。その後、進行度合いにかかわらず「再発抑制」の補助化学療法として抗がん剤を投与する。しかし、こうした治療手順の根拠は、欧米の臨床試験結果である。医療環境や患者特性の違いが効果に影響することを勘案すれば、本来、そっくりそのまま受け入れているのはおかしいのだが、日本では未だに本格的な臨床試験が行われた形跡はない。
そうしたなか、JGOGが日本独自の臨床試験を開始、データ構築に動き出した。向こう10年を見据えた息の長い試験だが、全国53施設が賛同。患者登録が始まった。対象患者を絞り込んで治療効果を
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