いまさら聞けない生薬・漢方薬
医療用漢方エキス製剤について
第7回
名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野 牧野利明
2013年2月1日号
前回は、生薬製剤と漢方製剤の違いを解説しました。今回は、後者の漢方製剤についてのお話です。
大部分の漢方薬は、漢方医学理論に従って調合された複数の生薬を熱水で煮出して、生薬カスをろ過して除き、湯液(煎液)としたものを基本的な剤形としています。厚生労働省が監修している『医薬品製造指針』では、標準的な湯液は、「概ね、全生薬量の20倍の水を加え、30分以上加熱抽出し、ろ過したとき、加えた水量の半量のろ液を得る方法」により調製すると記載されています。すなわち、生薬を混合して、25gになったとしたら、500mℓの水を加えて煎じ、30分以上加熱することで水分を蒸発させ、最終的に250mℓのろ液が得られるように火力と時間を調節しなさい、ということです。
このとき注意することは、煎じる前の生薬は乾燥した状態ですから、煎じる間に水を吸うことを考えなければ...
前回は、生薬製剤と漢方製剤の違いを解説しました。今回は、後者の漢方製剤についてのお話です。
大部分の漢方薬は、漢方医学理論に従って調合された複数の生薬を熱水で煮出して、生薬カスをろ過して除き、湯液(煎液)としたものを基本的な剤形としています。厚生労働省が監修している『医薬品製造指針』では、標準的な湯液は、「概ね、全生薬量の20倍の水を加え、30分以上加熱抽出し、ろ過したとき、加えた水量の半量のろ液を得る方法」により調製すると記載されています。すなわち、生薬を混合して、25gになったとしたら、500mℓの水を加えて煎じ、30分以上加熱することで水分を蒸発させ、最終的に250mℓのろ液が得られるように火力と時間を調節しなさい、ということです。
このとき注意することは、煎じる前の生薬は乾燥した状態ですから、煎じる間に水を吸うことを考えなければな
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