眺望「医薬街道」
長期収載品に犠牲を強いる厚労省
近藤正觀
2013年2月1日号
14年の薬価改定に向けて逸早く動き出した厚生労働省が、医薬品業界に犠牲的精神を強要している事項がある。「長期収載品薬価の強制引き下げ」だ。10年に新薬創出・適応外薬解消等促進加算が試行的に導入され、12年も試行が継続された。ただし、試行は試行であって恒常的なものではない。中央社会保険医療協議会薬価専門部会で、14年には試行を止め、制度として確立させる議論をしないまま、長期収載品の薬価を引き下げることを目論む……厚労省は片手落ちではないか。 厚労省は膨らむ医療費の伸びを抑えるため、薬剤費で12年度末には後発品が数量ベースで30%という政府目標を立てた。07年に「後発品の安心使用促進プログラム」を策定し、ジェネリック(GE)業界に対し、GEの安定供給・品質確保・情報提供に関して具体的目標を定め、達成を要請したものだ。07年から数量ベースで単純に「倍増」させ...
14年の薬価改定に向けて逸早く動き出した厚生労働省が、医薬品業界に犠牲的精神を強要している事項がある。「長期収載品薬価の強制引き下げ」だ。10年に新薬創出・適応外薬解消等促進加算が試行的に導入され、12年も試行が継続された。ただし、試行は試行であって恒常的なものではない。中央社会保険医療協議会薬価専門部会で、14年には試行を止め、制度として確立させる議論をしないまま、長期収載品の薬価を引き下げることを目論む……厚労省は片手落ちではないか。 厚労省は膨らむ医療費の伸びを抑えるため、薬剤費で12年度末には後発品が数量ベースで30%という政府目標を立てた。07年に「後発品の安心使用促進プログラム」を策定し、ジェネリック(GE)業界に対し、GEの安定供給・品質確保・情報提供に関して具体的目標を定め、達成を要請したものだ。07年から数量ベースで単純に「倍増」させると
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