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いまさら聞けない生薬・漢方薬

生薬が原料の製剤について

第6回

名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野准教授 牧野利明

2013年1月15日号

 これまで生薬の特徴やその品質の確保の方法など、生薬のモノとしての側面について述べてきました。生薬はそれ自身が医薬品ではありますが、生薬製剤・漢方製剤という別の医薬品の原料でもあります。今回は生薬を原料とした別の医薬品を紹介していきます。  まず、「生薬製剤」「漢方製剤」について説明します。日本では、大部分の生薬は漢方薬の原料として流通しており、当然「漢方製剤」の原料も生薬ですから、生薬製剤と漢方製剤が分かれていることには少し矛盾がありますが、実際に厚生労働省の規定では別々の医薬品のカテゴリーになっています。  一般には生薬=漢方薬と思っておられる方も多くおられます。しかし、漢方医学とは異なる西洋医学でも生薬を使いますから、この等式は誤りです。西洋医学でも今から200年前以上はすべての医薬品は当然、生薬でした。しかし、連載第1回でも少し触れま...  これまで生薬の特徴やその品質の確保の方法など、生薬のモノとしての側面について述べてきました。生薬はそれ自身が医薬品ではありますが、生薬製剤・漢方製剤という別の医薬品の原料でもあります。今回は生薬を原料とした別の医薬品を紹介していきます。  まず、「生薬製剤」「漢方製剤」について説明します。日本では、大部分の生薬は漢方薬の原料として流通しており、当然「漢方製剤」の原料も生薬ですから、生薬製剤と漢方製剤が分かれていることには少し矛盾がありますが、実際に厚生労働省の規定では別々の医薬品のカテゴリーになっています。  一般には生薬=漢方薬と思っておられる方も多くおられます。しかし、漢方医学とは異なる西洋医学でも生薬を使いますから、この等式は誤りです。西洋医学でも今から200年前以上はすべての医薬品は当然、生薬でした。しかし、連載第1回でも少し触れまし

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