医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

第2の戦場「抗体誘導体技術」の可能性

第30回

生島准

2013年1月15日号

 昨年12月18日、中外製薬の説明会で、6種類もの抗体誘導体技術の発表があった。しかも、今後積極的にこれらの技術をライセンスすると宣言、参加者の度肝を抜いた。今までの低分子化合物と比べて150倍も分子量が大きい抗体。その分、誘導体開発の可能性も大きい。中外はそこにとうとう金脈を掘り当てたのだ。 ただ問題は、SMART—IgやTRABなど研究者が勝手に技術に名前をつけたため、ただでさえ難しい技術説明に、ほとんどの記者やアナリストが混乱し、ほとんど消化不良に終わったことだ。後日の貧弱な報道がそれを皮肉にも証明してしまった。本コラムでは、中外の抗体誘導体技術の凄さを詳細に解説したい。これは同時に、抗体医薬が新薬開発にまだまだ膨大な可能性を秘めていることを読者が実感することになるだろう。13年、抗体医薬は抗体誘導体開発競争という第2の戦場へと船出をしたのであ...  昨年12月18日、中外製薬の説明会で、6種類もの抗体誘導体技術の発表があった。しかも、今後積極的にこれらの技術をライセンスすると宣言、参加者の度肝を抜いた。今までの低分子化合物と比べて150倍も分子量が大きい抗体。その分、誘導体開発の可能性も大きい。中外はそこにとうとう金脈を掘り当てたのだ。 ただ問題は、SMART—IgやTRABなど研究者が勝手に技術に名前をつけたため、ただでさえ難しい技術説明に、ほとんどの記者やアナリストが混乱し、ほとんど消化不良に終わったことだ。後日の貧弱な報道がそれを皮肉にも証明してしまった。本コラムでは、中外の抗体誘導体技術の凄さを詳細に解説したい。これは同時に、抗体医薬が新薬開発にまだまだ膨大な可能性を秘めていることを読者が実感することになるだろう。13年、抗体医薬は抗体誘導体開発競争という第2の戦場へと船出をしたのである。

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