医薬経済オンライン

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新薬の市場環境を読む

「リツキサン」シミラー開発に製法変更の壁

第35回

バークレイズ証券株式調査部 関篤史

2013年1月1日号

 ロシュ/中外製薬は「パージェタ/T—DM1」というライフサイクルマネジメントでハーセプチンを含む乳がんフランチャイズを防衛できる見込みだが、白血病/関節リウマチ薬「リツキサン」に対するバイオシミラーの脅威は消えていない。リツキサンは作用機序が複雑で、臨床適応がさまざまであるため、シミラーの目標としては難しいと一般的に言われる。だが、シミラー版モノクローナル抗体に関する欧州最終ガイドラインが13年早々にも公表される。後継品「GA101」は13年以降に申請が見込まれるが、ロシュ/中外の目論見は上手くいくのだろうか。 ロシュは08年にリツキサンの製造プロセスを変更しており、製品の物理的・生物学的性質が大きく変更されている。この変更は製品ラベルの改訂に至っていないが、シミラー開発に対し、製造・プロセス特許の面で新たに課題を突きつける可能性がある。規制当局...  ロシュ/中外製薬は「パージェタ/T—DM1」というライフサイクルマネジメントでハーセプチンを含む乳がんフランチャイズを防衛できる見込みだが、白血病/関節リウマチ薬「リツキサン」に対するバイオシミラーの脅威は消えていない。リツキサンは作用機序が複雑で、臨床適応がさまざまであるため、シミラーの目標としては難しいと一般的に言われる。だが、シミラー版モノクローナル抗体に関する欧州最終ガイドラインが13年早々にも公表される。後継品「GA101」は13年以降に申請が見込まれるが、ロシュ/中外の目論見は上手くいくのだろうか。 ロシュは08年にリツキサンの製造プロセスを変更しており、製品の物理的・生物学的性質が大きく変更されている。この変更は製品ラベルの改訂に至っていないが、シミラー開発に対し、製造・プロセス特許の面で新たに課題を突きつける可能性がある。規制当局は

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