少数派経済観測
米国と中国の立場が逆転
第9回
国際エコノミスト 今井澂
2013年1月1日号
米国は世界のリーダーだが、弱点は大きな借金だ。そのかなりの部分を中国に負っている。 そこで中国の指導者たちは事あるごとに、「中国が米国債を買わなくなったり売却すると、あなたの国の経済は破綻する」と脅迫してきた。しかし13年以降、この両国の関係は逆転し、経済的、軍事的、そして政治的にも米国が優位に立っていることが、どんどん明瞭になってくる。日本の新政権は、この新しい事態にうまく対応しなくてはならない。では、米国優位の一番の材料は何か。 エネルギー、である。 シェールガス革命のことは、もうご存知だろう。05年頃にエネルギーベンチャーが、地下3000メートルの岩から安価にシェールガスと原油などを取り出す技術を開発した。08年頃から大量に採掘され始め、巨大石油会社が本格参入した。これまでに発見され採掘されているガスと合わせると、米国の使用している天然ガ...
米国は世界のリーダーだが、弱点は大きな借金だ。そのかなりの部分を中国に負っている。 そこで中国の指導者たちは事あるごとに、「中国が米国債を買わなくなったり売却すると、あなたの国の経済は破綻する」と脅迫してきた。しかし13年以降、この両国の関係は逆転し、経済的、軍事的、そして政治的にも米国が優位に立っていることが、どんどん明瞭になってくる。日本の新政権は、この新しい事態にうまく対応しなくてはならない。では、米国優位の一番の材料は何か。 エネルギー、である。 シェールガス革命のことは、もうご存知だろう。05年頃にエネルギーベンチャーが、地下3000メートルの岩から安価にシェールガスと原油などを取り出す技術を開発した。08年頃から大量に採掘され始め、巨大石油会社が本格参入した。これまでに発見され採掘されているガスと合わせると、米国の使用している天然ガスの
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