老医師のつぶやき
薬剤副作用は誰が防ぐのか
第9回
吉原忠男(前埼玉県医師会長)
2013年1月1日号
11月にNHKで、解熱剤などで発症する副作用を、SJSを中心として取り上げていた。この雑誌を読む方々は医療関係者が主だろうが、一応簡単に説明すると、SJSはスティーブンス・ジョンソン症候群(粘膜皮膚眼症候群)の略で、ある種の薬剤の服用によって発症する。目や口腔粘膜が赤くなり皮膚に紅斑が出る。その進行型で、中毒性表皮壊死解離症型薬疹(TENまたはライエル症候群)などは重篤になれば死に至る事もある。
女性司会者が医師を迎えて質問し、現場の医師の声も収録している。皆が言っていることに間違いはないが、どの発言者にも司会者にもひとつの視点が欠落している。
SJSについては早期治療が必要だとか、医療の現場で副作用についての認識が足りないとか、医療者への教育や情報公開が必要だとか、言っている。しかし、司会者自身も指摘しているように、手軽に買えるから...
11月にNHKで、解熱剤などで発症する副作用を、SJSを中心として取り上げていた。この雑誌を読む方々は医療関係者が主だろうが、一応簡単に説明すると、SJSはスティーブンス・ジョンソン症候群(粘膜皮膚眼症候群)の略で、ある種の薬剤の服用によって発症する。目や口腔粘膜が赤くなり皮膚に紅斑が出る。その進行型で、中毒性表皮壊死解離症型薬疹(TENまたはライエル症候群)などは重篤になれば死に至る事もある。
女性司会者が医師を迎えて質問し、現場の医師の声も収録している。皆が言っていることに間違いはないが、どの発言者にも司会者にもひとつの視点が欠落している。
SJSについては早期治療が必要だとか、医療の現場で副作用についての認識が足りないとか、医療者への教育や情報公開が必要だとか、言っている。しかし、司会者自身も指摘しているように、手軽に買えるから深
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