OBSERVER
矢守隆夫・医薬品医療機器総合機構(PMDA)審査センター長
2012年12月15日号
企業はぜひPMDAと議論を——就任して半年経った感想は。矢守 これまで約35年間、がんの治療に関する研究に携わってきた。これまではシーズを臨床開発に結びつける新薬開発の入口段階での仕事を担ってきたが、PMDAの審査業務は開発の出口段階であり、これまでの仕事とまったく異なるものだと感じている。 私が赴任した6月には「医療イノベーション5ヵ年戦略」が策定され、このなかにはPMDAに関する記述もある。また、7月に閣議決定された「日本再生戦略」で、医療イノベーション5ヵ年戦略の着実な実施が求められており、PMDAに対する社会的な期待は非常に高いと思っている。このような状況を踏まえると、PMDAに課せられている責任は重い一方、非常にやり甲斐がある。PMDAの理念の一節にある「国民の命と健康を守る」ことは、口に出すことは容易いが、実現するのは非常に難しい。...
企業はぜひPMDAと議論を——就任して半年経った感想は。矢守 これまで約35年間、がんの治療に関する研究に携わってきた。これまではシーズを臨床開発に結びつける新薬開発の入口段階での仕事を担ってきたが、PMDAの審査業務は開発の出口段階であり、これまでの仕事とまったく異なるものだと感じている。 私が赴任した6月には「医療イノベーション5ヵ年戦略」が策定され、このなかにはPMDAに関する記述もある。また、7月に閣議決定された「日本再生戦略」で、医療イノベーション5ヵ年戦略の着実な実施が求められており、PMDAに対する社会的な期待は非常に高いと思っている。このような状況を踏まえると、PMDAに課せられている責任は重い一方、非常にやり甲斐がある。PMDAの理念の一節にある「国民の命と健康を守る」ことは、口に出すことは容易いが、実現するのは非常に難しい。審査
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