OUTLOOK・欧米のMR事情
キーアカウントマネジメント(上)
第275回
デルファイ・マネジメント・コンサルタント(DMC)社 植田南人
2012年12月15日号
製薬企業の営業は、MRの医師へのディテーリング量を重視するシェア・オブ・ボイス(SOV)を基本に、顧客訪問回数とカバレッジを増やすことを成績獲得の主たるドライバーとしてきた。 つい最近まで、MRを増やすことで製品ディテール数も増え、実際営業数字が上がり、利益も増えたのだ。 しかし最近、変化が起こっている。欧米で新しいMRの活動形態であるキーアカウントマネジメントが注目されているのだ。L2Lグループ代表のアラン・ジル氏の小論を2回に分けて検証したい。 欧米では、医療コストがますます増大し、政府がそれらの費用支払いを回避しようと考えるなかで、処方の合理化、あるいは標準化を試みる動きが増えている。このアプローチの主な目的は、ジェネリックの処方増や費用対効果のよい薬剤処方を増やすことにある。要は、医師個人がそれぞれ最も適切と考え処方する自由を減ら...
製薬企業の営業は、MRの医師へのディテーリング量を重視するシェア・オブ・ボイス(SOV)を基本に、顧客訪問回数とカバレッジを増やすことを成績獲得の主たるドライバーとしてきた。 つい最近まで、MRを増やすことで製品ディテール数も増え、実際営業数字が上がり、利益も増えたのだ。 しかし最近、変化が起こっている。欧米で新しいMRの活動形態であるキーアカウントマネジメントが注目されているのだ。L2Lグループ代表のアラン・ジル氏の小論を2回に分けて検証したい。 欧米では、医療コストがますます増大し、政府がそれらの費用支払いを回避しようと考えるなかで、処方の合理化、あるいは標準化を試みる動きが増えている。このアプローチの主な目的は、ジェネリックの処方増や費用対効果のよい薬剤処方を増やすことにある。要は、医師個人がそれぞれ最も適切と考え処方する自由を減らし
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