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眺望「医薬街道」

スピードが遅い難病対策

近藤正觀

2012年12月15日号

 厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会(金澤一郎=国際医療福祉大学大学院院長)が、難病対策の全体像を見直している。難病の定義や対象疾患を再検討しようというものだ。 日本での難病の定義は、①患者数が概ね5万人未満②原因が不明③効果的な治療法が未確立④生活面への長期にわたる支障(長期療養を必要とする)──の4点である。米国では、①患者数が20万人未満②有効な治療法が未確立──の2点。欧州では、①患者数が1万人に5人以下②有効な治療法が未確立③生活に重大な困難を及ぼす非常に重症な状態──を挙げるが、有効な治療法がないことでは日米欧の3極は共通している。 対策委では対象疾患を拡大する方向や、医療費助成が現行のままでよいのか、13年4月実施に向けて審議を進めている。難治性疾患の調査は、「難治性疾患克服事業」における疾患として、臨床調査研究分野130疾患(特定疾患56疾患群...  厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会(金澤一郎=国際医療福祉大学大学院院長)が、難病対策の全体像を見直している。難病の定義や対象疾患を再検討しようというものだ。 日本での難病の定義は、①患者数が概ね5万人未満②原因が不明③効果的な治療法が未確立④生活面への長期にわたる支障(長期療養を必要とする)──の4点である。米国では、①患者数が20万人未満②有効な治療法が未確立──の2点。欧州では、①患者数が1万人に5人以下②有効な治療法が未確立③生活に重大な困難を及ぼす非常に重症な状態──を挙げるが、有効な治療法がないことでは日米欧の3極は共通している。 対策委では対象疾患を拡大する方向や、医療費助成が現行のままでよいのか、13年4月実施に向けて審議を進めている。難治性疾患の調査は、「難治性疾患克服事業」における疾患として、臨床調査研究分野130疾患(特定疾患56疾患群を

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