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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

終の信託と医療保険

2012年12月1日号

 国民皆保険の永続性が危うい。協会けんぽの保険料率は平均10%に達し、加入者は医療費のために、収入の1割を事業主と折半で毎月支払っている。年金、介護、雇用保険も含めれば、収入の3割近くに及ぶ。しかも保険料率はなおも引き上げが不可避だという。年々1兆円以上増え続ける医療費負担を賄っていける道理がない。 社会保険は任意ではなく、強制加入だ。加入者に共通するリスクを連帯の精神で軽減する仕組みである。これが機能するには、加入者間の連帯精神に揺らぎがあってはならない。ゆえに、限られた保険財源を最大限有効活用するうえで、欠いてはならない給付はどれか、どの給付なら優先順位を後にしても許されるのかを吟味し、不断にアップデートする必要がある。経済停滞が長期化し、賃金も企業収益も低迷しているのだから、本来なら保険料率も引き下げられてしかるべきなのだ。 『終の信託...  国民皆保険の永続性が危うい。協会けんぽの保険料率は平均10%に達し、加入者は医療費のために、収入の1割を事業主と折半で毎月支払っている。年金、介護、雇用保険も含めれば、収入の3割近くに及ぶ。しかも保険料率はなおも引き上げが不可避だという。年々1兆円以上増え続ける医療費負担を賄っていける道理がない。 社会保険は任意ではなく、強制加入だ。加入者に共通するリスクを連帯の精神で軽減する仕組みである。これが機能するには、加入者間の連帯精神に揺らぎがあってはならない。ゆえに、限られた保険財源を最大限有効活用するうえで、欠いてはならない給付はどれか、どの給付なら優先順位を後にしても許されるのかを吟味し、不断にアップデートする必要がある。経済停滞が長期化し、賃金も企業収益も低迷しているのだから、本来なら保険料率も引き下げられてしかるべきなのだ。 『終の信託』

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