話題の焦点
「下肢切断免れる『マゴット療法』」
2012年11月15日号
「もはや切断するしかないですね」 下肢の壊疽や潰瘍の悪化で厳しい最後通牒を受けたものの、患者はなかなか諦めきれない。 免疫力低下により、糖尿病や透析の患者が感染症をコントロールできず、また、血流が極端に減れば壊死範囲が拡大し、切断もやむを得ない。 だが、「マゴット療法」なるもので切断を免れた症状報告が、日本創傷外科学会で最近発表された。一時衰退の感があったウジ虫活用療法だが、近年再び注目を浴びだした。 本療法は、不良肉芽と壊死組織が除去されることで、良好な肉芽形成が促進される。 実例として、ある大学病院で切断宣告された85歳の超高齢男性患者はこの療法で見事2ヵ月半後、治癒に成功している。 また、切断宣告された51歳男性患者は本療法に成功し、バス運転手の職に復帰した。 切るか切らざるか、最後の望みをウジ虫に託すというのも、これもひとつの定めとい...
「もはや切断するしかないですね」 下肢の壊疽や潰瘍の悪化で厳しい最後通牒を受けたものの、患者はなかなか諦めきれない。 免疫力低下により、糖尿病や透析の患者が感染症をコントロールできず、また、血流が極端に減れば壊死範囲が拡大し、切断もやむを得ない。 だが、「マゴット療法」なるもので切断を免れた症状報告が、日本創傷外科学会で最近発表された。一時衰退の感があったウジ虫活用療法だが、近年再び注目を浴びだした。 本療法は、不良肉芽と壊死組織が除去されることで、良好な肉芽形成が促進される。 実例として、ある大学病院で切断宣告された85歳の超高齢男性患者はこの療法で見事2ヵ月半後、治癒に成功している。 また、切断宣告された51歳男性患者は本療法に成功し、バス運転手の職に復帰した。 切るか切らざるか、最後の望みをウジ虫に託すというのも、これもひとつの定めという
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