OBSERVER
濱敏弘・がん研有明病院薬剤部長
2012年11月15日号
後発品が進まないワケは——国の後発品使用促進をどうみていますか。濱 総医療費の抑制という視点からは当然理解できる。しかし、民間のがん専門病院の立場で言えば、同時に病院の収益のことも考えないといけない。先発品と後発品で、どちらのほうが病院収益にプラスであるかが重要な要素だ。——抗がん剤は、後発品への切り替えが進みにくいと言われます。濱 例えば、乳がんでタキソール(一般名=パクリタキセル)を単独で用いる場合なら、後発品を用いると患者の窓口負担は3〜4割減るので、後発品変更による患者メリットは高い。一方で、アービタックス(セツキシマブ)やアバスチン(ベバシズマブ)といった高額の分子標的薬を含む大腸がんの多剤併用標準療法だと、月に60万円、70万円の薬剤費がかかる。しかしこの場合、切り替え可能な併用薬剤を後発品に替えても薬剤費は数万円減にしかならない。 ...
後発品が進まないワケは——国の後発品使用促進をどうみていますか。濱 総医療費の抑制という視点からは当然理解できる。しかし、民間のがん専門病院の立場で言えば、同時に病院の収益のことも考えないといけない。先発品と後発品で、どちらのほうが病院収益にプラスであるかが重要な要素だ。——抗がん剤は、後発品への切り替えが進みにくいと言われます。濱 例えば、乳がんでタキソール(一般名=パクリタキセル)を単独で用いる場合なら、後発品を用いると患者の窓口負担は3〜4割減るので、後発品変更による患者メリットは高い。一方で、アービタックス(セツキシマブ)やアバスチン(ベバシズマブ)といった高額の分子標的薬を含む大腸がんの多剤併用標準療法だと、月に60万円、70万円の薬剤費がかかる。しかしこの場合、切り替え可能な併用薬剤を後発品に替えても薬剤費は数万円減にしかならない。 極端
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