医薬経済オンライン

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いまさら聞けない生薬・漢方薬

生産現場から薬局へ納入されるまで

第4回

名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野准教授 牧野利明

2012年11月1日号

 生薬は、天然から得られる素材を乾燥など簡単な加工を施してそのまま医薬品として使用するものであり、あくまで医薬品だということを、これまで紹介してきました。今回はその生薬の生産から、実際に医療現場(薬局)で使用されるまでの流れを紹介します。 生薬の原料の大部分は、薬用植物として知られている植物になります。植物はそれぞれの種に応じて生育に適した土地や季候が異なりますので、日本では世界各地から生薬の原料となる植物を輸入しています。ただ、日本で流通している生薬のうち、重量比で約9割は漢方薬の原料として使用されており、漢方薬はもともとは中国伝統医学を起源としていますから、現在の日本で使用されている生薬のうち約83%が中国を輸入元となっています。ただ、中国伝統医学が日本に伝わって独自の発展をとげるようになってからすでに数百年経っていますので、その間に...  生薬は、天然から得られる素材を乾燥など簡単な加工を施してそのまま医薬品として使用するものであり、あくまで医薬品だということを、これまで紹介してきました。今回はその生薬の生産から、実際に医療現場(薬局)で使用されるまでの流れを紹介します。 生薬の原料の大部分は、薬用植物として知られている植物になります。植物はそれぞれの種に応じて生育に適した土地や季候が異なりますので、日本では世界各地から生薬の原料となる植物を輸入しています。ただ、日本で流通している生薬のうち、重量比で約9割は漢方薬の原料として使用されており、漢方薬はもともとは中国伝統医学を起源としていますから、現在の日本で使用されている生薬のうち約83%が中国を輸入元となっています。ただ、中国伝統医学が日本に伝わって独自の発展をとげるようになってからすでに数百年経っていますので、その間に日本

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