医薬経済オンライン

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新薬の市場環境を読む

「1年間治療」で成長続けるハーセプチン

第30回

バークレイズ証券 株式調査部 関篤史

2012年10月15日号

 通常、医薬品メーカーに対する見方の転換点は、フェーズⅡ資産の成功であることが多い。しかし、最近のロシュはやや例外で、ライフサイクルマネジメントによる転換点を迎えようとしている。 M&Aや早期パイプライン資産の成功といった積極的な予想をまったく考慮しなくても、12〜16年に売上高は年率平均6%以上成長し同業他社を上回る見込みであり、「ペルジェタ」や「T—DM1」が牽引すると見ている。ロシュの売上高は430億スイスフラン(11年)とすでに大きいが、業績が好調なうちに研究所のリストラを行うなど、利益成長の伴った売上高拡大にコミットメントを示している。 ロシュは、もはや鉄壁である乳がんフランチャイズ製品の「ハーセプチン」に依存しており、ロシュ利益の25%はハーセプチンから稼ぎ出されていると、我われは推定している。また、早期乳がんに用いられるアジュバント...  通常、医薬品メーカーに対する見方の転換点は、フェーズⅡ資産の成功であることが多い。しかし、最近のロシュはやや例外で、ライフサイクルマネジメントによる転換点を迎えようとしている。 M&Aや早期パイプライン資産の成功といった積極的な予想をまったく考慮しなくても、12〜16年に売上高は年率平均6%以上成長し同業他社を上回る見込みであり、「ペルジェタ」や「T—DM1」が牽引すると見ている。ロシュの売上高は430億スイスフラン(11年)とすでに大きいが、業績が好調なうちに研究所のリストラを行うなど、利益成長の伴った売上高拡大にコミットメントを示している。 ロシュは、もはや鉄壁である乳がんフランチャイズ製品の「ハーセプチン」に依存しており、ロシュ利益の25%はハーセプチンから稼ぎ出されていると、我われは推定している。また、早期乳がんに用いられるアジュバント(

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