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世界の医薬品業界

薬価を押し下げる一般名処方

第67回

医薬評論家 五條正也

2012年10月15日号

 まず、表をご覧いただきたい。これは10月現在、英国で電子薬価表として公開されているものから、市場の大きいスタチン、ARB、PPIの主な成分の薬価をまとめたものだ。欧州諸国は薬価に薬局のマージン(多くは20%以上)が含まれることが多いが、英国は日本と同様に調剤料が別立てなのでその分安くなっている。かつて200円以上が普通だった英ポンドは現在130円を割っているため、余計に安く見える(表は130円で換算)。英国では薬価表が一般名で示されており、ブランド品は薬価の右にブランド名が示されているだけで、後発品はブランド名もない。家庭医(GP)の処方は80%以上が一般名処方であり、後発品は実勢価格に従って下がっていくため、競争の激しいものほど下落する傾向が強い。  表のなかでは、アトルバスタチン(リピトール)とカンデサルタン(日本製品名ブロプレス、以下同じ)の特...  まず、表をご覧いただきたい。これは10月現在、英国で電子薬価表として公開されているものから、市場の大きいスタチン、ARB、PPIの主な成分の薬価をまとめたものだ。欧州諸国は薬価に薬局のマージン(多くは20%以上)が含まれることが多いが、英国は日本と同様に調剤料が別立てなのでその分安くなっている。かつて200円以上が普通だった英ポンドは現在130円を割っているため、余計に安く見える(表は130円で換算)。英国では薬価表が一般名で示されており、ブランド品は薬価の右にブランド名が示されているだけで、後発品はブランド名もない。家庭医(GP)の処方は80%以上が一般名処方であり、後発品は実勢価格に従って下がっていくため、競争の激しいものほど下落する傾向が強い。  表のなかでは、アトルバスタチン(リピトール)とカンデサルタン(日本製品名ブロプレス、以下同じ)の特許

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