医薬経済オンライン

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眺望「医薬街道」

費用対効果は再審査で絞り込め

近藤正觀

2012年10月15日号

 中央社会保険医療協議会のなかに「費用対効果評価専門部会」が5月に設置された。14年度診療報酬改定からの導入実施を目論んでいる。新たな医薬品や医療機器・材料が、既存の治療方法に比べて生み出す効果の確認や、かかる費用(薬価・機器の価格)を適正化するのが目的だ。国民医療費は37兆円を超え、調剤医療費は6兆円を超えた。増大していく医療費の伸び率を抑えたいのが厚生労働省の本音だろう。 日本の医療保険制度は「世界に冠たる皆保険」と誇らしげに語られる。だが、医師の応召義務と裏腹の患者の自由アクセス、かかった医療費全体額が見えにくい窓口患者一部負担などで、医師・患者にはコスト意識が涵養できないシステムでもある。医療費の出来高払い制の下では、医師はほかの医療機関との「差別化」を図るため、新薬や新たな医療技術の導入、新しい医療機器による検査などをPRし、患者を...  中央社会保険医療協議会のなかに「費用対効果評価専門部会」が5月に設置された。14年度診療報酬改定からの導入実施を目論んでいる。新たな医薬品や医療機器・材料が、既存の治療方法に比べて生み出す効果の確認や、かかる費用(薬価・機器の価格)を適正化するのが目的だ。国民医療費は37兆円を超え、調剤医療費は6兆円を超えた。増大していく医療費の伸び率を抑えたいのが厚生労働省の本音だろう。 日本の医療保険制度は「世界に冠たる皆保険」と誇らしげに語られる。だが、医師の応召義務と裏腹の患者の自由アクセス、かかった医療費全体額が見えにくい窓口患者一部負担などで、医師・患者にはコスト意識が涵養できないシステムでもある。医療費の出来高払い制の下では、医師はほかの医療機関との「差別化」を図るため、新薬や新たな医療技術の導入、新しい医療機器による検査などをPRし、患者を確保

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