「内弁慶」第一三共の泣き所
「最優先プロジェクト」が風前の灯火
2012年10月1日号
研究開発型製薬企業の実力とは結局のところ、自社創製の新薬の有無に帰すべきだろう。それも、単に新規化合物を市場に送り出すだけでは、評価としては不十分だ。今年10月で合併8年目を迎え、そろそろ一定の評価を下すべき時期にある第一三共は、この点でやや疑問符が付き始めている。 08年に踏み切った印ランバクシー・ラボラトリーズの連結子会社化をはじめ、この7年間、第一三共が成長のために打った布石は数多い。ただ、好意的に見ても現状、これらの施策や案件は先行投資の域を脱し切れておらず、5月の12年3月期決算説明会で中山讓治社長(写真)がやや語気を強めたように、短中期では当面、「現実を見据えた計画」に軌道修正を迫られている。 合併発表から事業統合に1年半の歳月を費やした第一三共は、世界標準の経営に求められるスピード感を犠牲にして、融和の完成度を追い求めるという、極...
研究開発型製薬企業の実力とは結局のところ、自社創製の新薬の有無に帰すべきだろう。それも、単に新規化合物を市場に送り出すだけでは、評価としては不十分だ。今年10月で合併8年目を迎え、そろそろ一定の評価を下すべき時期にある第一三共は、この点でやや疑問符が付き始めている。 08年に踏み切った印ランバクシー・ラボラトリーズの連結子会社化をはじめ、この7年間、第一三共が成長のために打った布石は数多い。ただ、好意的に見ても現状、これらの施策や案件は先行投資の域を脱し切れておらず、5月の12年3月期決算説明会で中山讓治社長(写真)がやや語気を強めたように、短中期では当面、「現実を見据えた計画」に軌道修正を迫られている。 合併発表から事業統合に1年半の歳月を費やした第一三共は、世界標準の経営に求められるスピード感を犠牲にして、融和の完成度を追い求めるという、極めて
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