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いまさら聞けない生薬・漢方薬

食薬区分について

第3回

名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野准教授 牧野利明

2012年10月1日号

 これまで、生薬を「天然から得られる薬用植物、動物や鉱物などの薬用とする部分を、乾燥などの簡単な加工を施してそのまま医薬品として使用するもの」として、生薬はあくまで医薬品であると述べてきました。ところが、生薬と同じように、何らかの生理作用をもってヒトの健康に関与し、天然から得られるものとして、いわゆる健康食品や機能性食品として販売されているものがあります。その差はどこにあるのでしょうか。 まず、生薬と食品の違いとして、前回紹介したように、品質確保のレベルに差があります。例えば、ショウガという植物の根茎は、生姜(ショウキョウ)という名の生薬として使用され、漢方薬の原料になっていますが、食材としても使用されています。生薬としてショウガを使用するためには、前回述べたように日本薬局方で規定された正しい植物の正しい部位のものを用いなければなりませ...  これまで、生薬を「天然から得られる薬用植物、動物や鉱物などの薬用とする部分を、乾燥などの簡単な加工を施してそのまま医薬品として使用するもの」として、生薬はあくまで医薬品であると述べてきました。ところが、生薬と同じように、何らかの生理作用をもってヒトの健康に関与し、天然から得られるものとして、いわゆる健康食品や機能性食品として販売されているものがあります。その差はどこにあるのでしょうか。 まず、生薬と食品の違いとして、前回紹介したように、品質確保のレベルに差があります。例えば、ショウガという植物の根茎は、生姜(ショウキョウ)という名の生薬として使用され、漢方薬の原料になっていますが、食材としても使用されています。生薬としてショウガを使用するためには、前回述べたように日本薬局方で規定された正しい植物の正しい部位のものを用いなければなりません

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