新薬の市場環境を読む
AMDフランチャイズを拡大するロシュ
第28回
バークレイズ・キャピタル証券株式調査部 関篤史
2012年9月15日号
加齢失明の主因である加齢黄斑変性症(AMD)の治療薬として、「マクジェン」(ファイザー)、「ルセンティス」(ロシュ)、「アイリーア」(バイエル)、「アバスチン」(ロシュ)の4種類が知られている。それぞれ構造は異なるものの、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)阻害剤と呼ばれ、黄斑下部の異常な血管新生を阻害することで中心視野を損傷させる血液や体液の漏出を抑制することができる。失明は患者のQOLに大きな影響を与えることから、AMDは大きなアンメットメディカルニーズであると考えられる。 VEGFにはいくつかの種類が存在しており、AMDの血管新生に関与しているのはVEGF—A165とVEGF—A121と考えられている(数字はアミノ酸残基数)。マクジェンはVEGF—A165のみしか阻害できないために抗血管新生作用は限定的である可能性がある。一方、ルセンティスやアイ...
加齢失明の主因である加齢黄斑変性症(AMD)の治療薬として、「マクジェン」(ファイザー)、「ルセンティス」(ロシュ)、「アイリーア」(バイエル)、「アバスチン」(ロシュ)の4種類が知られている。それぞれ構造は異なるものの、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)阻害剤と呼ばれ、黄斑下部の異常な血管新生を阻害することで中心視野を損傷させる血液や体液の漏出を抑制することができる。失明は患者のQOLに大きな影響を与えることから、AMDは大きなアンメットメディカルニーズであると考えられる。 VEGFにはいくつかの種類が存在しており、AMDの血管新生に関与しているのはVEGF—A165とVEGF—A121と考えられている(数字はアミノ酸残基数)。マクジェンはVEGF—A165のみしか阻害できないために抗血管新生作用は限定的である可能性がある。一方、ルセンティスやアイリ
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