医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

βアミロイド仮説に突破口はあるか?

第26回

生島准

2012年9月15日号

「今年はアルツハイマー病(AD)の治療薬開発で極めて重要な年となる」と米国の有力ウェブサイト、ミニュアンビル・メディアの4月10日号は宣言した。年内に2種の抗βアミロイド抗体の第Ⅲ相試験の結果が公表されるためである。ファイザーとジョンソン&ジョンソン、そしてイーライリリーがそれぞれ開発している「バピオネズマブ」と「ソラネツマブ」だ。 現在、世界のAD薬市場は30〜40億ドルと推定されているが、これらの大型新薬が発売できれは80億ドルを突破するとさえ、米国の専門誌ジェネティック・エンジニアリング・ニュースが予測するほど、今年初夏までは来たるべきAD新薬の期待は高まっていた。 だが、こうした期待は無残に打ち砕かれた。8月3日、バピオネズマブの臨床試験結果がAD患者の認知能力と身体能力の低下を抑止する効果を示さなかったことが判明、ファイザーとJ&Jはバピオ... 「今年はアルツハイマー病(AD)の治療薬開発で極めて重要な年となる」と米国の有力ウェブサイト、ミニュアンビル・メディアの4月10日号は宣言した。年内に2種の抗βアミロイド抗体の第Ⅲ相試験の結果が公表されるためである。ファイザーとジョンソン&ジョンソン、そしてイーライリリーがそれぞれ開発している「バピオネズマブ」と「ソラネツマブ」だ。 現在、世界のAD薬市場は30〜40億ドルと推定されているが、これらの大型新薬が発売できれは80億ドルを突破するとさえ、米国の専門誌ジェネティック・エンジニアリング・ニュースが予測するほど、今年初夏までは来たるべきAD新薬の期待は高まっていた。 だが、こうした期待は無残に打ち砕かれた。8月3日、バピオネズマブの臨床試験結果がAD患者の認知能力と身体能力の低下を抑止する効果を示さなかったことが判明、ファイザーとJ&Jはバピオネズ

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