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新薬の市場環境を読む

「ALK/EGFRデュアル阻害剤」への期待

第27回

バークレイズ・キャピタル証券株式調査部 関篤史

2012年9月1日号

 アリアドが開発したALK(未分化リンパ腫キナーゼ)及びEGFR(上皮成長因子受容体)のデュアル阻害剤「AF26113」は、「ザーコリ」(クリゾチニブ、ファイザー)耐性にも高い活性を示すという特長を有し、前臨床データはノバルティスや中外製薬の競合品よりも高い有効性を一部示している。しかし、非小細胞性肺がん(NSCLC)患者の約3%のみがALK変異を有し、ALK変異陽性における浸透率13%を想定すると、同剤のピーク売上高を6.9億ドルと我われは見積もっている。そのうち2.6億ドルはALK変異陽性、4.3億ドルはEGFR変異陽性によるものだ。 「タルセバ」が11年に14億ドルを売り上げたように最大の市場はNSCLCである。タルセバは現在ベストインクラスのEGFR阻害剤だが、およそ半数の患者はゲートキーパー変異を起こしたうえで結局再発してしまう。そのような患者には...  アリアドが開発したALK(未分化リンパ腫キナーゼ)及びEGFR(上皮成長因子受容体)のデュアル阻害剤「AF26113」は、「ザーコリ」(クリゾチニブ、ファイザー)耐性にも高い活性を示すという特長を有し、前臨床データはノバルティスや中外製薬の競合品よりも高い有効性を一部示している。しかし、非小細胞性肺がん(NSCLC)患者の約3%のみがALK変異を有し、ALK変異陽性における浸透率13%を想定すると、同剤のピーク売上高を6.9億ドルと我われは見積もっている。そのうち2.6億ドルはALK変異陽性、4.3億ドルはEGFR変異陽性によるものだ。 「タルセバ」が11年に14億ドルを売り上げたように最大の市場はNSCLCである。タルセバは現在ベストインクラスのEGFR阻害剤だが、およそ半数の患者はゲートキーパー変異を起こしたうえで結局再発してしまう。そのような患者には治

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