海外時報
再検証:新薬アクセスとユーザーフィー
「より早く」は健康アウトカムに資するのか
2012年9月1日号
過度に安全性を強調し、新薬承認に及び腰になっている──そんな批判のなかでも、米食品医薬品局(FDA)の審査パフォーマンスは、欧州医薬品審査庁(EMA)、カナダ保健省を上回っている。これは、そうした批判が目立った06〜10年、世界で承認された新規成分140製剤の国別提供状況を見れば、よくわかる。
表1は、IMSヘルスケアインフォマティクス研究所が7月に発表した世界の医薬品市場展望の分析結果だ。11年現在、米国はドイツと並び91製剤で、他国を圧倒している。
国別分析は、新薬総数だけでなく、薬効群別アクセスに“国情”が現れることを示唆している。日本が米独に遅れをとっているのは、心臓血管、中枢神経、腫瘍の領域におけるラグの結果である。米国は近年、新薬開発が集中し、ニーズの切実な抗がん剤でも、22新薬中17新薬が承認、と高いアクセスを実現している。
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過度に安全性を強調し、新薬承認に及び腰になっている──そんな批判のなかでも、米食品医薬品局(FDA)の審査パフォーマンスは、欧州医薬品審査庁(EMA)、カナダ保健省を上回っている。これは、そうした批判が目立った06〜10年、世界で承認された新規成分140製剤の国別提供状況を見れば、よくわかる。
表1は、IMSヘルスケアインフォマティクス研究所が7月に発表した世界の医薬品市場展望の分析結果だ。11年現在、米国はドイツと並び91製剤で、他国を圧倒している。
国別分析は、新薬総数だけでなく、薬効群別アクセスに“国情”が現れることを示唆している。日本が米独に遅れをとっているのは、心臓血管、中枢神経、腫瘍の領域におけるラグの結果である。米国は近年、新薬開発が集中し、ニーズの切実な抗がん剤でも、22新薬中17新薬が承認、と高いアクセスを実現している。
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