医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

いまさら聞けない生薬・漢方薬

生薬の品質の確保

第2回

名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野准教授 牧野利明

2012年9月1日号

 前回(7月1日号)は、漢方製剤の原料として使用される生薬について、定義と特徴を紹介しました。生薬は、「天然から得られる薬用植物、動物や鉱物などの薬用とする部分を、乾燥などの簡単な加工を施してそのまま医薬品として使用するもの」ですので、天然由来である以上、品質のバラつきが生じます。今回は、その品質の確保の方法について、紹介します。  生薬の品質について述べるためには、まず生薬の特徴を理解しなければなりません。ざっとまとめると、以下のようになります。  ①生薬には、形、大きさ、成分含量などが異なるものがある  同じ顔の人がいないように、生薬の原料である植物や動物などには個体差があります。同じ形や大きさの生薬というのは、当然ですがあり得ません。  ②生薬は無数の化合物を含む混合物である。生薬の薬効成分も複数存在する  前回も述べたように、西洋医学で...  前回(7月1日号)は、漢方製剤の原料として使用される生薬について、定義と特徴を紹介しました。生薬は、「天然から得られる薬用植物、動物や鉱物などの薬用とする部分を、乾燥などの簡単な加工を施してそのまま医薬品として使用するもの」ですので、天然由来である以上、品質のバラつきが生じます。今回は、その品質の確保の方法について、紹介します。  生薬の品質について述べるためには、まず生薬の特徴を理解しなければなりません。ざっとまとめると、以下のようになります。  ①生薬には、形、大きさ、成分含量などが異なるものがある  同じ顔の人がいないように、生薬の原料である植物や動物などには個体差があります。同じ形や大きさの生薬というのは、当然ですがあり得ません。  ②生薬は無数の化合物を含む混合物である。生薬の薬効成分も複数存在する  前回も述べたように、西洋医学でのク

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence