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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

昔の3K、今の3K

東京福祉大学・大学院教授 喜多村悦史

2012年9月1日号

 「3K問題は本当にあるのですか。自分は意図的に流布されている虚構だと思います」 学生に質問されて、面食らった。改めて説明するまでもないだろうが、3Kとは仕事内容が「きつくて」「汚くて」、しかも「危険」であるため、労働者に不人気である職業のことだ。 昨今では介護労働がこれに該当するとされている。厚生労働省の賃金統計などでも低水準にとどまっているとして、国家資金を特別に投入して関係職種の賃上げ対策(介護職員処遇改善交付金など)がとられてきた。 政府がそこまでするのだから、介護労働者が不相応に冷遇されているのは事実に違いない。介護保険への財源投入を拡大する必要がある。これが世間の声なのだが、「そういう短絡思考はダメですよ」とその学生は言う。 曰く、00年の介護保険実施を境にサービス供給量は急増し、従事労働者数がわずか5年間で55万人から117万人へと...  「3K問題は本当にあるのですか。自分は意図的に流布されている虚構だと思います」 学生に質問されて、面食らった。改めて説明するまでもないだろうが、3Kとは仕事内容が「きつくて」「汚くて」、しかも「危険」であるため、労働者に不人気である職業のことだ。 昨今では介護労働がこれに該当するとされている。厚生労働省の賃金統計などでも低水準にとどまっているとして、国家資金を特別に投入して関係職種の賃上げ対策(介護職員処遇改善交付金など)がとられてきた。 政府がそこまでするのだから、介護労働者が不相応に冷遇されているのは事実に違いない。介護保険への財源投入を拡大する必要がある。これが世間の声なのだが、「そういう短絡思考はダメですよ」とその学生は言う。 曰く、00年の介護保険実施を境にサービス供給量は急増し、従事労働者数がわずか5年間で55万人から117万人へと倍増

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