医薬経済オンライン

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医療未収金に群がる回収業者

悪質滞納者をのさばらせる法的縛り

2012年8月15日号

 4月16日午前8時半。福岡県福岡市の病院にかかってきた1本の電話が職員を震え上がらせた。「包丁を持って殺しに行くぞ!」 電話の男性は以前、病院に入院していた30代の患者だった。職員は警察に通報。翌日、脅迫の容疑で男性は逮捕された。病院と男性は、医療費の滞納でトラブルになっていたという。 医療費の不払い、いわゆる「未収金問題」は医療機関にとって古くて新しい悩みだ。未払いの中心は生活困窮者だが、最近目立ってきているのが、お金があるのに払わない悪質滞納者や、暴言・暴力を繰り返すモンスターペイシェントたち。支払いを求めようものなら、冒頭のような警察沙汰に発展することもある。 背景にはモラルの低下や患者の権利意識の向上による過剰な要求など、いろいろあげられるが、根底には、公立学校の給食費未払い問題と同様、医療は「税金と保険料を支払っているから負担する...  4月16日午前8時半。福岡県福岡市の病院にかかってきた1本の電話が職員を震え上がらせた。「包丁を持って殺しに行くぞ!」 電話の男性は以前、病院に入院していた30代の患者だった。職員は警察に通報。翌日、脅迫の容疑で男性は逮捕された。病院と男性は、医療費の滞納でトラブルになっていたという。 医療費の不払い、いわゆる「未収金問題」は医療機関にとって古くて新しい悩みだ。未払いの中心は生活困窮者だが、最近目立ってきているのが、お金があるのに払わない悪質滞納者や、暴言・暴力を繰り返すモンスターペイシェントたち。支払いを求めようものなら、冒頭のような警察沙汰に発展することもある。 背景にはモラルの低下や患者の権利意識の向上による過剰な要求など、いろいろあげられるが、根底には、公立学校の給食費未払い問題と同様、医療は「税金と保険料を支払っているから負担する必要

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