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海外時報

再検証:新薬審査とユーザーフィー

FDA改革が生んだかもしれない「意図せざる費用」

2012年8月15日号

 今年前半、というより昨年後半から1年、米食品医薬品局(FDA)がとった処方薬を巡る環境は、承認審査を支える産業界のユーザーフィー制度の更新に向けて、「波風を立たせない」で一貫していた。 党派対立が続く議会も、異例の超党派による法制化を進めた。薬剤追跡システムによって偽造薬剤を排除する態勢を整えるという提案も、上院は不協和音を増幅しかねないと抑え込んで、合意を優先させた。 〝呪縛〟が解かれた途端、eメールを通じて医療機器部門の審査体制に批判的な情報を発信してきた科学者の言動を監視するFDAの行動の詳細が伝えられた。造反科学者は過去に籍を置いた病院でも大学でもトラブルを起こしてきた「不満分子」なのだと反撃するレポートも流れた。 処方薬に関する限り、新薬承認が11年に35件と多かったことが、FDAと製薬業界の関係を維持しやすくした。FDAは新薬...  今年前半、というより昨年後半から1年、米食品医薬品局(FDA)がとった処方薬を巡る環境は、承認審査を支える産業界のユーザーフィー制度の更新に向けて、「波風を立たせない」で一貫していた。 党派対立が続く議会も、異例の超党派による法制化を進めた。薬剤追跡システムによって偽造薬剤を排除する態勢を整えるという提案も、上院は不協和音を増幅しかねないと抑え込んで、合意を優先させた。 〝呪縛〟が解かれた途端、eメールを通じて医療機器部門の審査体制に批判的な情報を発信してきた科学者の言動を監視するFDAの行動の詳細が伝えられた。造反科学者は過去に籍を置いた病院でも大学でもトラブルを起こしてきた「不満分子」なのだと反撃するレポートも流れた。 処方薬に関する限り、新薬承認が11年に35件と多かったことが、FDAと製薬業界の関係を維持しやすくした。FDAは新薬生産

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