審査建言
DDS技術の実用化に向けて
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩
2012年8月15日号
国際的に生活習慣病などを対象としたブロックバスター型の新薬開発が壁にぶつかっているなかで、分子標的薬や抗体医薬、ワクチンなどに開発の方向が大きく転換しつつある。一方、低分子薬についても、従来は市場規模が小さいため開発のターゲットにはなりにくかったオーファンドラッグも欧米製薬大手が取り組み始めている。 そのようななか、規模が小さい日本企業にとっては今後の新薬開発は厳しいものがある。ただ、臨床試験の規模が割合小さくて済みそうなオーファンドラックも、国際的には決してマーケットが小さいわけではなく、後発品が出にくい点でも、日本企業の開発ターゲットとしては有望な分野である。 さらには、日本が基礎研究では世界の最先端にあるといわれながら、なかなか製品化に結びつかないものとして、DDS技術を使った新薬開発がある。DDS技術は80年代に有望な新薬開発技...
国際的に生活習慣病などを対象としたブロックバスター型の新薬開発が壁にぶつかっているなかで、分子標的薬や抗体医薬、ワクチンなどに開発の方向が大きく転換しつつある。一方、低分子薬についても、従来は市場規模が小さいため開発のターゲットにはなりにくかったオーファンドラッグも欧米製薬大手が取り組み始めている。 そのようななか、規模が小さい日本企業にとっては今後の新薬開発は厳しいものがある。ただ、臨床試験の規模が割合小さくて済みそうなオーファンドラックも、国際的には決してマーケットが小さいわけではなく、後発品が出にくい点でも、日本企業の開発ターゲットとしては有望な分野である。 さらには、日本が基礎研究では世界の最先端にあるといわれながら、なかなか製品化に結びつかないものとして、DDS技術を使った新薬開発がある。DDS技術は80年代に有望な新薬開発技術
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