技術革新と製薬企業の明日
ますます重要になるコンパニオン診断薬
第25回
生島准
2012年8月15日号
国内製薬大手が、ブロックバスター特許切れの苦しみに喘いでいる。ジェネリック参入で米国市場での売上げ急落に直面した日本企業が、個の医療の荒波を乗り切ることができるのか、この5年が正念場となる。なぜなら、今までのブロックバスターとはまったく異なるビジネスモデルに挑戦せざるを得ないためだ。それは、今まで歯牙にもかけていなかった希少疾病薬市場の開拓と診断薬企業との連携・取り込みである。 日本でも今年5月、米国では昨年8月に、新薬とその新薬を適用する患者の選択を行う診断薬(コンパニオン診断薬)の同時発売が実現した。まさに個の医療の幕開けだ。今までのブロックバスターモデルでは、わずかな有効性の差を数千人から1万人を登録したメガスタディで証明し、遍く患者に新薬を適用すれば、株主資本あたり40%もの収益を確保できたが、個の医療ではこうはいかない。ブロックバ...
国内製薬大手が、ブロックバスター特許切れの苦しみに喘いでいる。ジェネリック参入で米国市場での売上げ急落に直面した日本企業が、個の医療の荒波を乗り切ることができるのか、この5年が正念場となる。なぜなら、今までのブロックバスターとはまったく異なるビジネスモデルに挑戦せざるを得ないためだ。それは、今まで歯牙にもかけていなかった希少疾病薬市場の開拓と診断薬企業との連携・取り込みである。 日本でも今年5月、米国では昨年8月に、新薬とその新薬を適用する患者の選択を行う診断薬(コンパニオン診断薬)の同時発売が実現した。まさに個の医療の幕開けだ。今までのブロックバスターモデルでは、わずかな有効性の差を数千人から1万人を登録したメガスタディで証明し、遍く患者に新薬を適用すれば、株主資本あたり40%もの収益を確保できたが、個の医療ではこうはいかない。ブロックバスタ
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