医薬経済オンライン

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見え始めた買収攻勢の成果と課題

国内大手のがん事業、自社創薬のポテンシャルはなお不透明

2012年8月1日号

 成果は見え始めている。が、真価が問われるのはこれからだろう。 日本の製薬大手が、抗がん剤開発に本腰を入れ始めたのは5年前、07年頃のことだった。手段は専ら買収である。実に多くの資金を投じた。 06年10月にライガンドの抗がん剤4製品、07年3月にモルフォテック、そして同年12月にはMGIと、がん領域で3件の買収を相次いで発表したエーザイは、その嚆矢となった。買収に投じた金額は5000億円にのぼる。 エーザイに続いて、大型買収に踏み切って世間を驚かせたのが武田薬品である。同社は08年2月に約1000億円でアムジェン日本法人の買収を発表。国内向けが主体ではあったものの、一気に13品目の抗がん剤を開発パイプラインに取り込んだ。そして、同年4月にはミレニアムを約8800億円で買収することも発表した。 保守的な企業風土で知られた武田薬品が、1兆円の内部留保を吐き出して、がん領...  成果は見え始めている。が、真価が問われるのはこれからだろう。 日本の製薬大手が、抗がん剤開発に本腰を入れ始めたのは5年前、07年頃のことだった。手段は専ら買収である。実に多くの資金を投じた。 06年10月にライガンドの抗がん剤4製品、07年3月にモルフォテック、そして同年12月にはMGIと、がん領域で3件の買収を相次いで発表したエーザイは、その嚆矢となった。買収に投じた金額は5000億円にのぼる。 エーザイに続いて、大型買収に踏み切って世間を驚かせたのが武田薬品である。同社は08年2月に約1000億円でアムジェン日本法人の買収を発表。国内向けが主体ではあったものの、一気に13品目の抗がん剤を開発パイプラインに取り込んだ。そして、同年4月にはミレニアムを約8800億円で買収することも発表した。 保守的な企業風土で知られた武田薬品が、1兆円の内部留保を吐き出して、がん領域に

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