医薬経済オンライン

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東電を提訴した薬品会社の素性

関西初の損害賠償請求、「2次被害」認定は微妙

2012年8月1日号

 7月初旬、新聞各紙の社会面の片隅に載った「原発事故で売上げ激減 薬品販社が東電提訴」という記事に気づいた人も多いはずだ。何しろ、関西電力大飯原発が再稼動した直後で、関西のみならず、全国で再稼動反対の声が巻き上がっている最中なのである。  薬品販社の訴えは、仕入先の薬品メーカーの工場が福島原発から2.8㎞の至近距離だったため避難命令を受けて操業停止。おかげで販売する薬品を仕入れできず、蒙った損害3億8000万円を賠償しろ、という内容である。  もっとも、訴えたのが大阪市の「関富薬品」という、あまり聞き慣れない薬品販社であるうえ、訴えた相手が、大飯原発再稼動反対運動が巻き起こっている関電ではなく、東京電力だったため、新聞記者もつい力が入らず、小さなベタ記事にしてしまったらしい。  それでも関西で東電に原発事故による損害賠償を請求したのは初めて。医薬品...  7月初旬、新聞各紙の社会面の片隅に載った「原発事故で売上げ激減 薬品販社が東電提訴」という記事に気づいた人も多いはずだ。何しろ、関西電力大飯原発が再稼動した直後で、関西のみならず、全国で再稼動反対の声が巻き上がっている最中なのである。  薬品販社の訴えは、仕入先の薬品メーカーの工場が福島原発から2.8㎞の至近距離だったため避難命令を受けて操業停止。おかげで販売する薬品を仕入れできず、蒙った損害3億8000万円を賠償しろ、という内容である。  もっとも、訴えたのが大阪市の「関富薬品」という、あまり聞き慣れない薬品販社であるうえ、訴えた相手が、大飯原発再稼動反対運動が巻き起こっている関電ではなく、東京電力だったため、新聞記者もつい力が入らず、小さなベタ記事にしてしまったらしい。  それでも関西で東電に原発事故による損害賠償を請求したのは初めて。医薬品関

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