薬剤経済学
有効性比較研究の実際
第63回 慢性的心不全の管理—ワルファリン対アスピリン(上)
2012年8月1日号
最近のさまざまな有効性比較研究の実際を紹介してきたが、このシリーズ最後の話題は、超ベテラン2剤の比較である。今も広く用いられている60年選手、100年選手の薬剤と言えども「よくわからないこと」が多い。「心不全と洞律動を抱える患者におけるワルファリンvsアスピリン」WARCEF研究は、左心室駆出分画率(LVEF)の落ちた不整脈の患者に対する薬剤療法の役割を直接比べた研究である(ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン2012年5月17日)。 米国、カナダ、欧州、アルゼンチンの平均61歳、男性80%、参加基準LVEFは35%以下、研究中は平均LVEF25%、症状度1〜Ⅱ(NYHA)と相対的に軽い2305人の心不全患者を2つの薬剤療法にランダムに割り振り、平均3.5年、最長5〜6年追跡したNIH(米国立衛生研究所)出資研究で、米国日本人医師会の前会長でもあるコロンビ...
最近のさまざまな有効性比較研究の実際を紹介してきたが、このシリーズ最後の話題は、超ベテラン2剤の比較である。今も広く用いられている60年選手、100年選手の薬剤と言えども「よくわからないこと」が多い。「心不全と洞律動を抱える患者におけるワルファリンvsアスピリン」WARCEF研究は、左心室駆出分画率(LVEF)の落ちた不整脈の患者に対する薬剤療法の役割を直接比べた研究である(ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン2012年5月17日)。 米国、カナダ、欧州、アルゼンチンの平均61歳、男性80%、参加基準LVEFは35%以下、研究中は平均LVEF25%、症状度1〜Ⅱ(NYHA)と相対的に軽い2305人の心不全患者を2つの薬剤療法にランダムに割り振り、平均3.5年、最長5〜6年追跡したNIH(米国立衛生研究所)出資研究で、米国日本人医師会の前会長でもあるコロンビア
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