医薬経済オンライン

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2012年診療報酬改定の解体新書・概説

歪んだ病床体系、「矯正」への第一手は

その2

2012年8月1日号

 日本の病床数は多い。そのぶん、1病床当たりの医師や看護師など医療従事者数が少なく、結果として在院日数が長い。とは、日本の医療提供体制の特徴を説明するときの3点セットの形容詞のようなものである。 病床数は規制下にある。だが、どういうマンパワーや設備を配置してどのような診療報酬点数・加算を得るかは自由だ。地域の医療ニーズをもとに計画的に配備されているわけではない。各病院は、より多くの報酬を得、自院を安定した軌道に乗せるため、それぞれリスクを取って「投資」する。 結果として、看護配置が最も手厚い高点数の「7対1病床」(1日24時間を平均して患者7人に1人の看護職が勤務している病床)が最も分厚く分布している(図)。 7対1病床は現在33万床。一般病棟合計のほぼ半数にのぼる。厚生労働省保険局の鈴木康裕医療課長は昨年、中央社会保険医療協議会で「制度を導入したと...  日本の病床数は多い。そのぶん、1病床当たりの医師や看護師など医療従事者数が少なく、結果として在院日数が長い。とは、日本の医療提供体制の特徴を説明するときの3点セットの形容詞のようなものである。 病床数は規制下にある。だが、どういうマンパワーや設備を配置してどのような診療報酬点数・加算を得るかは自由だ。地域の医療ニーズをもとに計画的に配備されているわけではない。各病院は、より多くの報酬を得、自院を安定した軌道に乗せるため、それぞれリスクを取って「投資」する。 結果として、看護配置が最も手厚い高点数の「7対1病床」(1日24時間を平均して患者7人に1人の看護職が勤務している病床)が最も分厚く分布している(図)。 7対1病床は現在33万床。一般病棟合計のほぼ半数にのぼる。厚生労働省保険局の鈴木康裕医療課長は昨年、中央社会保険医療協議会で「制度を導入したとき

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