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日本の医療機器業界の一断面

2012年8月1日号

 医療機器業界は、いつも製薬業界に対する嫉妬と羨望を持ちつつ、一方で製薬業界との相違を必要以上に強調するなど自己撞着した感情を有している面もある。とにかく、複雑で何やら得体の知れない面妖な業界ではある。筆者が興味と違和感を持った機器業界独特の意見や発想の事例を列挙する。①償還価格などの引き下げによって、2年ごとに約5000億円もの技術料が引き上げられている。これで医療機関の経営が改善しているので、医療機関はより高い価格で機器を購入すべきだ。②大手の経営者のなかには、日本の医療保険制度や償還価格制度についてほとんど理解していない人がいる。しかも自らは知る必要はないと考えている。③薬価基準制度の「新薬創出加算制度」を機器にも直ちに適用すべき。製薬はこれを2年で実現した。機器もできるはずだ。④希望小売価格を償還価格と同額で設定し、消費税を外税としている...  医療機器業界は、いつも製薬業界に対する嫉妬と羨望を持ちつつ、一方で製薬業界との相違を必要以上に強調するなど自己撞着した感情を有している面もある。とにかく、複雑で何やら得体の知れない面妖な業界ではある。筆者が興味と違和感を持った機器業界独特の意見や発想の事例を列挙する。①償還価格などの引き下げによって、2年ごとに約5000億円もの技術料が引き上げられている。これで医療機関の経営が改善しているので、医療機関はより高い価格で機器を購入すべきだ。②大手の経営者のなかには、日本の医療保険制度や償還価格制度についてほとんど理解していない人がいる。しかも自らは知る必要はないと考えている。③薬価基準制度の「新薬創出加算制度」を機器にも直ちに適用すべき。製薬はこれを2年で実現した。機器もできるはずだ。④希望小売価格を償還価格と同額で設定し、消費税を外税としている。償

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