医薬経済オンライン

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老医師のつぶやき

官僚、国民、かくの如し

第4回

吉原忠男(前埼玉県医師会長)

2012年8月1日号

 本当は、官僚というよりは行政、司法、立法の府によって、国民もかくの如く、うまうまと丸め込まれている、といろいろ言いたいのだが、とりあえず医薬業界に絞って最近の腹立たしいことを書きたい。  今年の4月1日に診療報酬の点数改定があり、若干のアップが数年ぶりで実現した。わずか0.004%ではあるが、多分、診療所医師たちにとっては日照り続きのなかでのほっとした一雨だろう。  地域医療貢献加算の3点や再診療の2点なども地域の1次救急を担う零細診療所には歓迎すべきことだ。過去の点数配分は官僚も日本医師会の役員も大病院へ顔を向けており、前回の改定では多くはDPC採用の大病院など、勤務医を抱える大病院に主として配分がなされた。 しかし、勤務医に多くの配分が行ったかどうかは疑問だ。勤務医たちに聞くと皆首を傾げる。一方、過去において、開業医の約93%を占める診療所は放...  本当は、官僚というよりは行政、司法、立法の府によって、国民もかくの如く、うまうまと丸め込まれている、といろいろ言いたいのだが、とりあえず医薬業界に絞って最近の腹立たしいことを書きたい。  今年の4月1日に診療報酬の点数改定があり、若干のアップが数年ぶりで実現した。わずか0.004%ではあるが、多分、診療所医師たちにとっては日照り続きのなかでのほっとした一雨だろう。  地域医療貢献加算の3点や再診療の2点なども地域の1次救急を担う零細診療所には歓迎すべきことだ。過去の点数配分は官僚も日本医師会の役員も大病院へ顔を向けており、前回の改定では多くはDPC採用の大病院など、勤務医を抱える大病院に主として配分がなされた。 しかし、勤務医に多くの配分が行ったかどうかは疑問だ。勤務医たちに聞くと皆首を傾げる。一方、過去において、開業医の約93%を占める診療所は放置

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