眺望「医薬街道」
「腹囲基準」は変わらない
近藤正觀
2012年8月1日号
厚生労働省は7月13日、「今後の特定健康診査・特定保健指導の在り方について」を公表した。保険者による健診・保健指導は、06年に義務づけられ、08年から実施されてきた。内臓脂肪型肥満(メタボリックシンドローム)を予防することで生活習慣病発症を抑えるものだ。生活習慣病は内臓脂肪の蓄積が大きく関与しており、メタボ者には保険者による運動や食事などの指導を通して内臓脂肪を減少させれば、生活習慣病の予防が可能になるという考えだった。 だが、実施から4年経過した現在、特定健診・特定保健指導の実施率はそれぞれ43.3%、13.7%と目標の70%、45%に遠く及ばない。検討会はこのままでは生活習慣病発症者が減らないと判断し、13〜17年度までを、第2期の特定健診等実施計画期間と位置づけた。 まず、学会から見直しが必要とされた男性85㎝以上、女性90㎝以上の「腹囲基準」は据え置かれた...
厚生労働省は7月13日、「今後の特定健康診査・特定保健指導の在り方について」を公表した。保険者による健診・保健指導は、06年に義務づけられ、08年から実施されてきた。内臓脂肪型肥満(メタボリックシンドローム)を予防することで生活習慣病発症を抑えるものだ。生活習慣病は内臓脂肪の蓄積が大きく関与しており、メタボ者には保険者による運動や食事などの指導を通して内臓脂肪を減少させれば、生活習慣病の予防が可能になるという考えだった。 だが、実施から4年経過した現在、特定健診・特定保健指導の実施率はそれぞれ43.3%、13.7%と目標の70%、45%に遠く及ばない。検討会はこのままでは生活習慣病発症者が減らないと判断し、13〜17年度までを、第2期の特定健診等実施計画期間と位置づけた。 まず、学会から見直しが必要とされた男性85㎝以上、女性90㎝以上の「腹囲基準」は据え置かれたが
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