オバマ医療改革“合憲判決”の異聞

海外時報

オバマ医療改革“合憲判決”の異聞

2012年7月15日号

　米オバマ大統領が指揮した医療改革法に対する26州と自営業者団体による違憲訴訟は、“意外にも”大部分が無傷で生き残る合憲判決だった。全面廃棄を唱える共和党と格闘を重ねながら、オバマ医療改革は、14年の準皆保険体制入りに向けた歩みを継続する。　驚きの判決は、連邦最高裁判所会期の最終日、6月28日午前10時、「最高裁は個人義務を葬った」というＣＮＮの第1報で始まり、フォックスニュースがこれに続いて「速報—個人義務は違憲」と打ったことが混乱を生んだ。7分後には「合憲判決」と、正しいネットワークニュースが流れたが、これは最初のＴＶテロップに大統領が一言唸りながら執務室に戻る瞬間だった。　オンラインで193ページの判決を読んだ法律顧問ルームラーが、「速報は間違い」と親指を立てて執務室に入ったときも、なお「違憲」のテロップが残っていたという。少なくとも6人の下院共... 　米オバマ大統領が指揮した医療改革法に対する26州と自営業者団体による違憲訴訟は、“意外にも”大部分が無傷で生き残る合憲判決だった。全面廃棄を唱える共和党と格闘を重ねながら、オバマ医療改革は、14年の準皆保険体制入りに向けた歩みを継続する。　驚きの判決は、連邦最高裁判所会期の最終日、6月28日午前10時、「最高裁は個人義務を葬った」というＣＮＮの第1報で始まり、フォックスニュースがこれに続いて「速報—個人義務は違憲」と打ったことが混乱を生んだ。7分後には「合憲判決」と、正しいネットワークニュースが流れたが、これは最初のＴＶテロップに大統領が一言唸りながら執務室に戻る瞬間だった。　オンラインで193ページの判決を読んだ法律顧問ルームラーが、「速報は間違い」と親指を立てて執務室に入ったときも、なお「違憲」のテロップが残っていたという。少なくとも6人の下院共和

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