眺望 医薬街道
先発品使用には薬剤費別途負担を
近藤正觀
2012年7月15日号
後発品の使用促進が進んでいない。厚生労働省は12年度までに後発品の数量シェアを30%にする目標を立てたが、09年9月で20.2%、11年9月で22.8%と目標達成はほぼ絶望的だ。逼迫する医療保険財政にとって、後発品の使用促進は必須とも言える施策である。海外では、09年データだが、米国の後発品数量シェアは72%、英国65%、ドイツ63%、フランス23%と、日本は11年でようやく09年のフランスに追いつく状況だ。 主な諸外国で後発品の普及が進む最大の理由は「強制代替調剤」が義務づけられているからだ。調剤薬局は、後発品がある場合、必ず後発品を調剤しなければならないとされている。後発品が発売された瞬間から先発品のシェアは10%までに落ち込む例もあった。 日本で後発品が普及しない大きな理由は品質への不安だろう。有効成分が同じだからといって、先発品とまったく同じとは言えない。申請...
後発品の使用促進が進んでいない。厚生労働省は12年度までに後発品の数量シェアを30%にする目標を立てたが、09年9月で20.2%、11年9月で22.8%と目標達成はほぼ絶望的だ。逼迫する医療保険財政にとって、後発品の使用促進は必須とも言える施策である。海外では、09年データだが、米国の後発品数量シェアは72%、英国65%、ドイツ63%、フランス23%と、日本は11年でようやく09年のフランスに追いつく状況だ。 主な諸外国で後発品の普及が進む最大の理由は「強制代替調剤」が義務づけられているからだ。調剤薬局は、後発品がある場合、必ず後発品を調剤しなければならないとされている。後発品が発売された瞬間から先発品のシェアは10%までに落ち込む例もあった。 日本で後発品が普及しない大きな理由は品質への不安だろう。有効成分が同じだからといって、先発品とまったく同じとは言えない。申請のた
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