医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

コンパニオン診断薬同時開発の時代

第24回

生島准

2012年7月15日号

日米で個の医療の幕開けを演じた「ザーコリ」とそのコンパニオン診断薬 5月29日、ファイザーが発売した非小細胞肺がん薬「ザーコリ」は、国産抗体医薬「ポテリジオ」の派手なデビューに隠れて目立たなかったが、昨年8月に米食品医薬品局(FDA)が世界に先駆けてコンパニオン診断薬と新薬の同時承認、つまり個の医療を実現した2種の新薬のひとつでもあった。実際、日本でもザーコリ発売に先行し4月2日に投与対象患者を鑑別するコンパニオン診断薬をアボットが発売した。事実上の新薬とコンパニオン診断薬の同時認可である。ザーコリこそ、日米両国で個の医療が本格的に始まったことを象徴する国際的な新薬なのである。しかも、その標的であるがん特異的なALK融合遺伝子を発見したのは、自治医科大学ゲノム機能研究部の間野博行教授だった。 従来の分子標的薬とザーコリが決定的に違うのは極めて高... 日米で個の医療の幕開けを演じた「ザーコリ」とそのコンパニオン診断薬 5月29日、ファイザーが発売した非小細胞肺がん薬「ザーコリ」は、国産抗体医薬「ポテリジオ」の派手なデビューに隠れて目立たなかったが、昨年8月に米食品医薬品局(FDA)が世界に先駆けてコンパニオン診断薬と新薬の同時承認、つまり個の医療を実現した2種の新薬のひとつでもあった。実際、日本でもザーコリ発売に先行し4月2日に投与対象患者を鑑別するコンパニオン診断薬をアボットが発売した。事実上の新薬とコンパニオン診断薬の同時認可である。ザーコリこそ、日米両国で個の医療が本格的に始まったことを象徴する国際的な新薬なのである。しかも、その標的であるがん特異的なALK融合遺伝子を発見したのは、自治医科大学ゲノム機能研究部の間野博行教授だった。 従来の分子標的薬とザーコリが決定的に違うのは極めて高い

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