少数派経済観測
中国バブルはユーロより深刻
第3回
国際エコノミスト 今井澂
2012年7月1日号
中国の住宅バブルが崩壊寸前だ。 中国全土に先駆けて必ず動きを見せる上海で、これまでになかった現象が起こっている。それは有名な富豪で「上海の不動産価格は絶対に下がらない」と豪語していたある人物が、手持ちの物件を売却したというニュースである。 公式統計では、上海の不動産価格は、まだピーク時からそれほど下落しているわけではない。ほんの数%だ。しかし現実に報じられる取引は、3割、4割という下落率がザラ。「今の上海では、まったく楽観論はない」と私のニュースソースは言う。とくに豪華な一戸建て物件で下落が酷い、とか。 上海では持ち家比率が67.9%と、日本の60%、米国の63%を上回っている。自宅の需要はすでにピークを越えた、と言える。 一方、日本円にして1億円を超える物件は、高額所得者の2軒目、3軒目の投機目的での所有が多い。これが昨年4月からの不動産投機規制...
中国の住宅バブルが崩壊寸前だ。 中国全土に先駆けて必ず動きを見せる上海で、これまでになかった現象が起こっている。それは有名な富豪で「上海の不動産価格は絶対に下がらない」と豪語していたある人物が、手持ちの物件を売却したというニュースである。 公式統計では、上海の不動産価格は、まだピーク時からそれほど下落しているわけではない。ほんの数%だ。しかし現実に報じられる取引は、3割、4割という下落率がザラ。「今の上海では、まったく楽観論はない」と私のニュースソースは言う。とくに豪華な一戸建て物件で下落が酷い、とか。 上海では持ち家比率が67.9%と、日本の60%、米国の63%を上回っている。自宅の需要はすでにピークを越えた、と言える。 一方、日本円にして1億円を超える物件は、高額所得者の2軒目、3軒目の投機目的での所有が多い。これが昨年4月からの不動産投機規制で、
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