医薬経済オンライン

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ラテン転々

30年連れ添っても謎

No.25

三山喬

2012年6月15日号

 ラテン気質を考える。そんな大テーマを掲げてみたものの、思いのほか難しい話であることを早々に思い知らされている。 これまで述べてきた話と重なるが、私の問題意識はこうである。 表面的に「ラテン気質」を語れば、陽気で情熱的、少々だらしがなく、お調子者である反面、家族愛など人情に溢れる、といったところだろう。ところが、多少なりとも現地を知ると、そのイメージは大きく損なわれる。 何らかの理想や目的、達成感を求めて努力する。我われが人生の価値として最も重視する部分が、彼らには欠落しているように見えるのである。本当にそうなのか。 絶望や貧困に立ち向かう気概は薄くとも、逆境下においてすら明るく朗らかに生きる。そんな彼らの根本には、我われとは異質な「何か」があるのではないか。さらに言えば、彼らがただの〝怠惰な快楽主義者〟なら、ラテン系の大文明・ローマ帝...  ラテン気質を考える。そんな大テーマを掲げてみたものの、思いのほか難しい話であることを早々に思い知らされている。 これまで述べてきた話と重なるが、私の問題意識はこうである。 表面的に「ラテン気質」を語れば、陽気で情熱的、少々だらしがなく、お調子者である反面、家族愛など人情に溢れる、といったところだろう。ところが、多少なりとも現地を知ると、そのイメージは大きく損なわれる。 何らかの理想や目的、達成感を求めて努力する。我われが人生の価値として最も重視する部分が、彼らには欠落しているように見えるのである。本当にそうなのか。 絶望や貧困に立ち向かう気概は薄くとも、逆境下においてすら明るく朗らかに生きる。そんな彼らの根本には、我われとは異質な「何か」があるのではないか。さらに言えば、彼らがただの〝怠惰な快楽主義者〟なら、ラテン系の大文明・ローマ帝国の

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