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低体温症の怖さを知ろう

2012年6月15日号

 今年のゴールデンウィークは北アルプスで遭難事故が相次いだ。なかでも長野県の白馬岳をめざして氷点下の吹雪に遭って死亡した男性6人の遭難は、考えさせられるところが多かった。 6人は山好きの63歳から78歳までの年配者のグループだった。死因は6人全員が疲労凍死、つまり低体温症だった。この低体温症は寒さで身体の熱が奪われて起きる。低温と濡れ、風が3大原因だ。意識が薄れて歩けなくなり、さらに体温が下がると、奇声をあげ、眠気や筋肉の硬直といった症状が出てやがて死に至る。 新田次郎の小説『八甲田山死の彷徨』の題材となった1902(明治35)年の雪中行軍遭難事件では、陸軍の青森歩兵第5連隊が大寒波に襲われ、199人が八甲田山麓で亡くなるが、あの壮絶な死も低体温症が原因だった。 本題に戻ろう。5月5日のテレビや翌日の新聞の第1報は「全員が下着とシャツの上にウインドブレーカー...  今年のゴールデンウィークは北アルプスで遭難事故が相次いだ。なかでも長野県の白馬岳をめざして氷点下の吹雪に遭って死亡した男性6人の遭難は、考えさせられるところが多かった。 6人は山好きの63歳から78歳までの年配者のグループだった。死因は6人全員が疲労凍死、つまり低体温症だった。この低体温症は寒さで身体の熱が奪われて起きる。低温と濡れ、風が3大原因だ。意識が薄れて歩けなくなり、さらに体温が下がると、奇声をあげ、眠気や筋肉の硬直といった症状が出てやがて死に至る。 新田次郎の小説『八甲田山死の彷徨』の題材となった1902(明治35)年の雪中行軍遭難事件では、陸軍の青森歩兵第5連隊が大寒波に襲われ、199人が八甲田山麓で亡くなるが、あの壮絶な死も低体温症が原因だった。 本題に戻ろう。5月5日のテレビや翌日の新聞の第1報は「全員が下着とシャツの上にウインドブレーカーを

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