医薬経済オンライン

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利益回復を「楽観視」する卸

営業利益率1%への「秘策」とは

2012年6月1日号

 ある外資中堅メーカー幹部が首を捻る。 「ついこの間まで医薬品卸の社員が『利益が獲れない』『社内の雰囲気が悪い』と言っていたけれど、それは決算が悪いからと思っていた。でも、3月期決算で卸は増益だったよね」  当の卸幹部はこう呟く。 「病院や調剤薬局ばかりでなく、政治家のセンセイにも苦しいですって言い続けてきた。そうしたら利益が出て……。これから価格交渉というときに、タイミングが悪いねぇ」  上場医薬品卸6社が発表した12年3月期決算を見ると増収増益だった。卸事業で営業赤字のスズケン、わずかな増益にとどまったアルフレッサホールディングスを除けば、好調だったと言える。 「卸は厳しいのではなかったのか」  こうした雰囲気を察知してか、卸“回復説”を経営者は必死に否定する。  東邦HDの松谷高顕会長は「まだ1%の営業利益も確保できていない」と言えば、アルフレッ...  ある外資中堅メーカー幹部が首を捻る。 「ついこの間まで医薬品卸の社員が『利益が獲れない』『社内の雰囲気が悪い』と言っていたけれど、それは決算が悪いからと思っていた。でも、3月期決算で卸は増益だったよね」  当の卸幹部はこう呟く。 「病院や調剤薬局ばかりでなく、政治家のセンセイにも苦しいですって言い続けてきた。そうしたら利益が出て……。これから価格交渉というときに、タイミングが悪いねぇ」  上場医薬品卸6社が発表した12年3月期決算を見ると増収増益だった。卸事業で営業赤字のスズケン、わずかな増益にとどまったアルフレッサホールディングスを除けば、好調だったと言える。 「卸は厳しいのではなかったのか」  こうした雰囲気を察知してか、卸“回復説”を経営者は必死に否定する。  東邦HDの松谷高顕会長は「まだ1%の営業利益も確保できていない」と言えば、アルフレッサH

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