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ザーコリ薬価「高からず低からず」

肺がんの個別化医療で先陣を切るファイザー

(株)薬新 井高恭彦

2012年6月1日号

 ファイザーの非小細胞肺がん治療薬「ザーコリ」の収載薬価が決まった。250㎎1カプセル1万1692円30銭。5月29日に収載され、同日から本格販売がスタートしている。先行する「イレッサ」は250㎎1錠7216円10銭(現在6526円20銭)、「タルセバ」が25㎎1錠1954円20銭(同1923円30銭)だから、乱暴を承知で単純比較すれば、イレッサより高く、タルセバ(25㎎の収載時薬価×10)より低い。あえて言うなら「高からず低からず」か。  企業にとって患者にとって保険医療財政にとって、果たしてこの薬価は妥当な水準だろうか。ましてやザーコリは、遺伝子診断による対象患者の絞り込み、外資系日本法人初の日米同時申請、対象遺伝子発見からわずか4年の超特急承認など、これまでの新薬にない特性を数多く抱える「個別化医療」の先駆的製品だ。中央社会保険医療協議会は何事もなく、シャンシャンで通ったが、...  ファイザーの非小細胞肺がん治療薬「ザーコリ」の収載薬価が決まった。250㎎1カプセル1万1692円30銭。5月29日に収載され、同日から本格販売がスタートしている。先行する「イレッサ」は250㎎1錠7216円10銭(現在6526円20銭)、「タルセバ」が25㎎1錠1954円20銭(同1923円30銭)だから、乱暴を承知で単純比較すれば、イレッサより高く、タルセバ(25㎎の収載時薬価×10)より低い。あえて言うなら「高からず低からず」か。  企業にとって患者にとって保険医療財政にとって、果たしてこの薬価は妥当な水準だろうか。ましてやザーコリは、遺伝子診断による対象患者の絞り込み、外資系日本法人初の日米同時申請、対象遺伝子発見からわずか4年の超特急承認など、これまでの新薬にない特性を数多く抱える「個別化医療」の先駆的製品だ。中央社会保険医療協議会は何事もなく、シャンシャンで通ったが、収

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